八ヶ岳 三ッ頭(2580m)、奥三ッ頭(2590m)、権現岳(2715m)、ギボシ(2700m)、編笠山(2524m) 2013年7月20日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:46 観音平−−5:16 三ッ頭分岐−−6:32 ヘリポート−−6:48 木戸口−−7:34 前三ッ頭分岐−−7:36 三ッ頭−−7:56 奥三ッ頭−−8:15 権現岳(休憩) 8:56−−9:09 ギボシ 9:12−−9:45 青年小屋−−10:05 編笠山(休憩) 11:35−−12:47 観音平

場所山梨県北杜市(旧大泉村)/長野県諏訪郡富士見町
年月日2013年7月20日 日帰り
天候曇時々晴
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場観音平に駐車場あり。かなり混雑する
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無ギボシ直下の巻道がガレだが、それほどの危険個所ではない
山頂の展望どの山頂も展望良好。編笠山のみでも北アルプスの大展望が楽しめる
GPSトラックログ
(GPX形式)
GPSロガー紛失のため無し
コメント観音平を起点として反時計回りで周回。観音平〜三ッ頭は登山者数は少ないが道は良好。三ッ頭〜ギボシ間は展望の稜線歩きが続く。編笠山は標高の割に展望が良く、南アルプスだけでなく北アルプスの大展望も楽しめる。観音平〜編笠山間はたくさんの登山者が歩いている




観音平駐車場 三ツ頭方面登山口
しばし三味線滝の案内を頼りに進む 唐松植林斜面を下っていく
谷底の枯れ沢を横断 対岸を登る
岩が重なった道もある でも大半はこんな道
三ツ頭方面分岐十字路 三ツ頭方面への道
延命水分岐。登山口では延命水は使用不可と書かれていた ヘリポート。本当にヘリポートなのかは不明
ヘリポートから見た南側の展望(クリックで拡大)
まだまだ登る 木戸口公園
樹林の隙間から見た三ツ頭 立枯帯から見た権現岳
立枯帯から見た青年小屋 前三ツ頭分岐直下
前三ツ頭分岐。三ツ頭15分は大嘘。実際は1,2分 三ツ頭へ向かう
三ツ頭山頂
三ツ頭から見た八ヶ岳主要部
三ツ頭から見た南〜西の展望(クリックで拡大)
三ツ頭から中央アルプス〜槍穂(クリックで拡大)
三ツ頭から見た奥日光〜上越国境(クリックで拡大)
三ツ頭から見た東の展望(クリックで拡大)
三ツ頭から見た白根三山
三ツ頭から見た仙丈ヶ岳、鋸岳
権現岳へ向かう たぶんイワギキョウ(岩桔梗)。八ヶ岳では多くみられる
バイケイソウ? 石楠花(たぶんキバナシャクナゲ)
奥三ツ頭の祠
奥三ツ頭山頂 奥三ツ頭から見た権現岳
奥三ツ頭から見た三ツ頭 少し権現岳側に進んでから見た奥三ツ頭
ゴゼンタチバナ 権現岳への登り

ヨツバシオガマ イワヒバリ
権現岳山頂の岩場 ミヤマキンバイ?
権現岳山頂部直下 権現岳最高点の岩場
権現岳から見た西側半分の展望(クリックで拡大)
権現岳から見た東側半分の展望(クリックで拡大)
権現岳から見た中央アルプス〜乗鞍岳(クリックで拡大)
権現岳から見た北アルプス(クリックで拡大)
権現岳から見た穂高〜常念岳
権現岳から見た立山、劒岳
権現岳から見た後立山
権現岳から見た白山
権現岳から見た妙高山、火打山、焼山

権現岳から見た赤岳 権現小屋
編笠山/キレット方面分岐 分岐から見たギボシ
分岐から見た赤岳
権現小屋 ギボシへ向かう
キバナシャクナゲ 今年初めてのハクサンイチゲ
ギボシ山頂 ギボシから見た編笠山
ギボシから見た権現岳 ギボシから見た諏訪湖
ギボシから見た北半分の展望
ギボシから見た(クリックで拡大)
ギボシ直下のトラバース 岩場が続く
ギボシを見上げる 編笠山を見下ろす
ギボシと権現岳
岩場を登る登山者 ギボシ
青年小屋 青年小屋のテント場。かなり広い
編笠山への登り。溶岩がゴロゴロ
編笠山北斜面から見たギボシ〜三ツ頭
溶岩帯から樹林帯へ切り替わる テント場全景
低い樹林帯を登る ヒカリゴケの案内標識
これがヒカリゴケらしい 編笠山山頂
編笠山山頂
編笠山から見た南〜北の展望(クリックで拡大)
編笠山から見た乗鞍岳、北アルプス(クリックで拡大)
編笠山から見た穂高〜槍ヶ岳〜燕岳(クリックで拡大)
編笠山から見た赤岳方面
下山開始 観音平が見える
山頂直下は草付き 草付きが終わると立ったハイマツ
タカネバラ シラビソ樹林を下る
押出川付近は河原のような石ゴロゴロが続く 観音平/富士見平分岐
駐車場満杯の観音平


 権現岳は過去に2回ほど登ったことがあるが、最後に登ったのは5年くらい前だろうか。たぶん観音平から登ったと思うが、ギボシや奥三ツ頭と合わせて登ったはずなので周回したと思う。今回は観音平を起点に反時計回りで周回することにした。これは時計回りだと最後に登りが待っているからであり、疲れた足には最後は下り一本の方が体力的、精神的に楽である。このルートなら日帰りトレーニングにちょうどよさそうだし、状況によっては今後の夏場日帰り定番ルートに加えてもいいかも。

 時間節約のため観音平まで最短の小渕沢ICまで高速を使う。さすがに夜中の早い時刻だと観音平駐車場は半分くらい空きがあるが、逆にいえば平日なのに半分も埋まっている=それだけの宿泊者がいるわけだから、かなりの賑わいと言えよう。標高1500mは涼しく快適に寝られた。

 翌朝、朝飯を食っているとマイクロバスがやってきたりと駐車場は賑やかになってきた。ほとんどの人は編笠山方面に進んでいくが、私一人が東へのルートへ。観音平付近は妙に道が入り組んで分かりにくく、エアリアマップを見て「三味線滝」の案内を頼りに進んでいく。登る尾根は観音平がある尾根より一つ東側の尾根であり、いったんは谷間へと標高を落とす。谷筋は枯れた沢で左岸側には廃林道。それを横断して尾根を南にトラバースしつつ高度を上げる。最初の尾根で稜線に上がるのかと思いきや、それは通過して次の広い尾根で十字路が登場、「権現岳」の案内に導かれ左へ入り本格的な登り開始。この周辺はカラマツ植林で天女山と同じく地面付近は低い笹が広がる。ただ、この尾根はほぼずっと樹林の中なので展望があるのは「ヘリポート」くらいだ(本当にヘリポートなのかは謎)。ヘリポートは開けた砂礫地の肩で南の展望が開け、南アがずらりと並ぶ姿や雲海に浮かぶ富士山が楽しめる。

 再び樹林に入り尾根を辿る。いつのまにか周囲はシラビソ、コメツガ樹林に変わり笹が姿を消す。標高2240m肩では「大木戸公園」の標識。別に公園として整備されているわけではなくただの登山道。標識が無ければ通過する場所だけど、なぜ公園なのか不思議だ。時々主稜線側の樹林が薄くなり編笠山や権現岳の姿が見えるようになる。今日は稜線にガスは掛かっていないので展望が期待できそうだ。一面の青空ではなく秋のような高層雲が広がっているのは、日差しを和らげて暑さを避けるメリットの方が大きい。

 高度が上がって前三ツ頭分岐が接近するとハイマツが登場、まだ標高2500mなのにこれだから不思議だ。先週も歩いた稜線に出ると森林限界を突破、三ツ頭まで15分の標識から1,2分で三ツ頭到着。先週は賑わっていたが今日は無人の山頂だった。風は弱く天気は上々、先週見えなかった槍穂も見える。北東に目を向けると奥日光らしい山並み。重なり合って同定は不可能だったが、帰ってから「写真判定」したら男体山や女峰山、日光白根だけでなく尾瀬から利根水源山脈の山々、越後駒ヶ岳まで見えていた。これだけ見えたのは初めてかも。権現岳方面を見ると登っている人の姿が1人見えている。先行者がいたか。下ってくる人は見えない。今日はまだ土曜日朝だからな。まだ休憩するには早いので写真だけ撮影して先に進む。

 三ツ頭より先は森林限界を超えた稜線歩き。風が強い時は厳しそうだが今日は楽しい。奥三ツ頭へ登り返すと登山道は僅かに山頂西側を巻いてしまうので、せっかくだからと山頂を踏んでいくことに。前回の記憶は既になし。山頂には小さな祠があったが、前回の記録を読み返すと前回もあったようだ。ここも森林限界オーバーなので展望は良好。

 僅かに下って権現岳への登りにかかる。見るからに岩っぽくてどんなルートで登るのだろうと思ったら、岩の部分は左から巻いて上部に出るようになっていて危険個所はなかった。尾根通しに近いルートと大きく西側を巻いて草付斜面を登るルートと2つくらい道があるようだ。私は尾根沿いのルートを登った。

 権現岳山頂部は巨岩が立ち並んでおり岩のてっぺんが最高点。山頂標識は一番高い岩の基部に立っているが、せっかくなのでてっぺんまで登ってみる。ここはオベリスクのようなテクニックが必要な岩ではなく、一般登山の範囲内で普通に登れる場所だった。森林限界を超えて周囲に立木は無いので360度の大展望。ここまで上がると後立山も見えている。今日は空気の透明度がいいようで立山もくっきり。帰ってから「写真判定」したら剣岳も見えていた。この天気だと北アはどこも混雑かな。まあ、この時間では稜線に達している登山者は少数だろうけど。

 あまり疲労を感じていないので先に進んでもいいが、下界に下ると暑いのでしばしここで休憩。まだ時間帯が早く今日入山した登山者でここまでやってきたと思われるのは2人だけ。あとは小屋泊まりと思われた。単独の若者はこれから赤岳まで足を延ばすとのこと。元気だ。

 のんびり休憩して出発。権現小屋の裏手から編笠山方面へと左に曲がり、ギボシへのてっぺんへ。登山道はギボシの南側を巻いてしまうが、山頂東側から安全な稜線が伸びていて踏跡もあるので安心しててっぺんに登れる。ここも立木皆無で大展望。休憩中の先客が1名。風があったら除ける場所が無いので悲惨だが、今日のような穏やかな日だったらここで休憩するのもいい選択だ。

 写真撮影して編笠山に向かう。登山道はギボシ南側直下を巻き、その先の稜線もガレて通行不能なので南側を延々とトラバースする。鎖があるが使う必要はない程度の危険度だ。ただし、人は多いので落石を発生させないよう要注意。この時間になると登ってくる人が多い。

 ガレ場が終わると背の低い樹林に入り、鞍部で樹林を抜けると青年小屋。さすがに人が多い。テント場は小屋の北西側でえらく広い平坦地。これならよほどのことがない限り満杯になることはないだろう。水場の案内もあったので近くで汲めるようだ。東京からはお手軽な近場なので1度くらい幕営してみるのもいいかもしれない。ただし、これより先は駐車場までアブが多く、皮膚が露出した個所を狙ってブンブン飛び回っていた。歩いているときはいいが、休んでいるときは要注意。

 青年小屋からは大きな溶岩が転がった斜面を登っていく。一応ルートのマークがあるが、基本的には歩きやすいところを適当に上がっていけばいい感じ。一面が岩だらけなので藪は皆無だ。ただし、最後は溶岩地帯から樹林帯に入るので、ここで登山道に合流する必要がある。シラビソ樹林帯は背が低く森林限界ギリギリを感じさせる。途中「ヒカリゴケ」の案内看板があったので小さな穴を覗いてみると、何となく蛍光を発している苔を発見。真っ暗だとはっきりと光っているだろうか? 写真撮影したが、何となく光っているような光っていないような微妙な写真となった。

 登っていくと立ったハイマツが登場、そして開けた山頂部に飛び出す。山頂もゴロゴロした溶岩が広がった場所で樹林は無いが、少し離れた東側はシラビソ樹林があってやや視界が遮られる。しかし南、西、北方向は大展望。通常、この地域でこの標高だとシラビソ樹林で展望皆無のはずだがここの展望は申し分ない。近い南ア北部が見えるのは当たり前としても、中ア、木曾御嶽、乗鞍、槍穂、表銀座/裏銀座の山々、後立山、そして立山、遠くは加賀白山まで見ることができた。このお手軽な山でこれだけ見えれば充分だろう。たくさんの登山者で賑わう山頂でのんびり休憩。どうせ下っても暑いだけだし。今日はドピーカンではなく薄い雲が出ているので、日影が無い山頂でも日差しに焼かれてクソ暑いことがなく助かった。アブ対策で濡れタオルで首周り、腕、足などの汗をぬぐった後に虫よけスプレー。これで安心して休憩できた。

 のんびり休憩を終えて下山開始。お昼近くだがまだ続々と登ってくる。中には幼稚園児くらいの子供連れも。観音平から標高差1000mは子供にはきついんじゃないかな。特に下りは。下っていくと子供連れの家族の姿がポツポツ見られた。通常のアルプスクラスの山よりは難易度が低いので、こんな光景なのだろう。

 編笠山東側を巻く道と山頂へ直接登る道が分岐する「押出川」が近付くと河原のような大きな石がゴロゴロする登山道に変貌、大雨が降ると川になるのだろうか。押出川は川は流れていないが平坦地で休憩している人の姿が多い。そこからしばらくはまだ石の登山道を下っていき、やっと土の登山道に変わって歩きやすくなった。相変わらず登ってくる登山者は多い。

 観音平と富士見平の分岐を通過するとすれ違う登山者の姿はめっきり少なくなった。まさか道を間違えたか?と心配するほどだったが、左手(東)に谷を見ながら下っているので尾根は間違っていないはずだ。やがて数人の登山者とすれ違い一安心。駐車場直前でいくつかルートが分かれ案内標識が無いのでちょっと戸惑ったが、前を歩く人の後を追った。結果的にはどこを歩いても駐車場に出るようだった。

 駐車場は満杯で路側に縦列駐車の列ができていた。予想以上に人気のエリアらしい。できるだけ早朝に駐車場にやってきた方がいいらしい。早朝はアブは皆無だったが下山時は駐車場にはアブが溢れていてちょっと油断すると腕、足を刺される。大至急汗をぬぐって再び虫よけを塗布、効果は絶大で窓を開けた車の中でしばしお昼寝してから下界に向かった。

 

山域別2000m峰リストに戻る

 

ホームページトップに戻る